下記は、私が見るところの「ネットで(特にオンライン小説界隈で)現実にあること」のうち、今回の話題に関係ありそうなことがらです。思いつくだけ列挙してみました。
それぞれの是非は、ここでは問題にしません。
・価値観や感受性は人それぞれであり、他人のそれを変えることは困難である。
・「ネチケット」「ネットマナー」という言葉が意味するところは、その言葉を使う人間の所属するローカルコミュニティによって著しく異なる。
・自分の知っているルールが常識であり、そのルールを守らない人間は間違っている/常識知らずと考える人間もいる。
・オリジナル小説をサイトに掲載している人(以下、「書き手」)の全てが、「広く世の中の人に読まれたい」と思っているわけではない。
・書き手の全てが、「WWW=全世界にむけた情報発信」と意識しているわけではない。
・書き手の全てが、自作に関して向上心を持ち、日々努力しているわけではない。
・書き手の全てが、いわゆる「小説作法」を熟知しているわけではない。
・書き手の全てが、別な場所で自分の作品に言及される可能性を想定しているわけではない。
・オンライン小説を読むもの(以下、「読み手」)の全てが、趣味の範囲で書いている書き手に寛大というわけではない。
・他薦掲示板などに紹介記事を書き込む読み手(以下、「紹介者」)の全てが、書き手がその記事を読む可能性を想定しているわけではない。
・紹介者の全てが、「紹介記事の投稿=全世界にむけた情報発信」と意識しているわけではない。
・「読んでやっている」という意識の読み手、「読ませてやっている」という意識の書き手もいる。
・個人サイトは管理人が神様だと思っているサイト管理者もいる。
・自作のネタバレを好まない書き手もいる。
・ネタバレのボーダーラインは人によって異なる。
・自作のあらすじを書かれることを好まない書き手もいる。
・自作のテーマや登場人物の性格などについて、自分の考えと異なる解釈をされることに、激しい拒否反応を示す書き手もいる。
・持論と対立するテーマや登場人物に対して激しい拒否反応を示す読み手もいる。
・いわゆる「小説作法」に則していない作品に対して激しい拒否反応を示す読み手もいる。
・万人に好まれる小説はそうそう存在しないことを理解していない書き手・読み手もいる。
・気に入らなかった作品に対する嫌悪感を、メール・拍手・日記・ブログ・その他の手段で表明する読み手もいる。
・自作に関して気に入らないコメントをした読み手に対して、メール・拍手・日記・ブログ・その他の手段で怒りや悲しみを表明する書き手もいる。
・自作が紹介されて初めて、紹介サイトや他薦掲示板の存在を知る書き手もいる。
・いわゆる「支援系」と呼ばれる、小説発表サイト周辺のサイト(サーチエンジン/創作指南/サイト運営指南/創作者コミュニティ/書き手と読み手の交流コミュニティ/情報発信)の存在をまったく知らない書き手もいる。
・書き手論、管理人論などの話題で発言する人物は、問題意識を持ち積極的に情報収集している人物であることが多く、母集団と比較した際に、意見の傾向に偏りが出ることも大いにありうる。
・他薦の掲示板で、他人を装って自作を褒めちぎって紹介する書き手もいる。
・他のサイトの内容や出来事について、匿名掲示板で遠慮会釈のないコメントをつける事を楽しみとする人々もいる。
・他人の作品を自作であると偽る人もいる。
・人気がある/よく知られている/感想を多く寄せられている/読者の交流が活発であるオンライン作品/小説サイトに対して、激しい嫉妬を覚える書き手もいる。
・他者を踏みつけにしたり、不正行為を行ってでも、自作への(表面的な)評価を高めたいと考えている書き手もいる。
・自作が、実際の価値に比べて不当に低く評価されていると考えている書き手もいる。
・他者の作品が、実際の価値に比べて不当に高く評価されていると考えている書き手もいる。
・書き手は平均的日本人よりも言葉遣いや使い分けに敏感である場合が多いが、書き手でない紹介者はそうでもない。
・匿名で意見を言える場ではネガティブ意見が出やすい。
・記名で意見を言う場では正論・べき論が力を持ちやすく、個人の感情に基く発言はされにくい。